【黒神話:悟空】美麗すぎるグラフィックと中国テイスト満載の世界観【レビュー】

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おはこんばんちは。

めちゃくちゃ話題になっていた『黒神話:悟空』ですが、少し時間に余裕ができたのでプレイしてみました。
ベンチマークテストも気になって試してみたものの、PCでやると部屋がめちゃくちゃ暑くなるという問題もあって、今回はPS5版でプレイすることに。

それでは、『黒神話:悟空』のレビューを綴っていきます。

目次

作品概要

2024年8月28日時点の内容です。

対応機種PlayStation 5(ダウンロード版のみ)
Windows(Steam・Epic Games)
プレイ機種PlayStation 5
発売日2024年8月20日
ジャンルアクションRPG
レビュー時点のプレイ時間約34時間
レビュー時点のプレイ状況ストーリークリア
真エンディングは未達
レビュー時点のソフトウェアバージョンVer. 1.000.007

プレイ動画

良かった点

グラフィックの美しさと世界観の完成度

とにかくグラフィックがめちゃくちゃ綺麗。
最初にPCでベンチマークを試したとき、設定を最高にしなくても70FPSほど出ていたので、相当な重さのあるタイトルということは把握していました。
そのうえで今回はPS5版をプレイしましたが、パフォーマンス優先設定でも十分に美しく感じられました。

ただこのグラフィックを活かせたかと言われるとそうは感じなかった

世界観についても、中国神話や民話をベースにした雰囲気がしっかりと作り込まれていて、中国をガッツリ表現してみましたという気合いがひしひしと伝わってきます。
映像美と世界観が噛み合った、没入感のあるビジュアルでした。

戦闘の良かった点

戦闘のピークは2章まで──タイマンの緊張感が最高

戦闘の中でも最も手応えがあって楽しかったのは、2章の虎先鋒までのボス戦です。
特に虎先鋒との戦いはガチの殴り合い感が強く、見切りや回避の重要性を実感できる好バトルでした。かなり苦戦もしましたが、それだけに攻略した時の達成感は大きかったですね。

その前のボスたちも含めて、ただゴリ押すのではなく、回避や見切りをちゃんと覚えて対応する必要があるのが面白かったです。

「見切」の気持ち良さ

さらに戦闘を楽しくしてくれたのが、「見切」の存在。
これは軽棍(弱攻撃)中に、敵の攻撃にあわせて重棍(強攻撃)に派生させると発動するシステムで、棍勢を1つ消費することで、相手の攻撃をいなしてから反撃に転じるという非常に気持ちのいいアクションです。

柔軟なスキル振りが嬉しい育成システム

本作ではスキルを自由に取得できる育成要素があるのですが、特に嬉しかったのがスキルの振り直しがノーリスクで何度でも可能な点です。

スキルの概要は習得前にもある程度確認できますが、実際に使ってみないと操作感がわからなかったりするので、気軽にリセットして試せるのは非常にありがたかったです。

試行錯誤する楽しさがしっかり味わえる設計でした。

思わぬ共闘が熱い

これは特定のシーンに限られますが、「このボス強いな…」と一度は戦いを諦めて別ルートに進んだ先で、そのボスと共闘する展開が用意されていたのは非常に熱かったです。

最終的には共闘したボスは敗れてしまい、再び戦うことはできなくなるのですが、思いがけない形で共闘関係になる演出は印象に残りました。

なお共闘とはいえ、こちらも攻撃を食らう仕様のため、実質見守っているだけになってしまう場面もありましたが、予想をしていなかった嬉しいイベントでした。

やはりボスクラスの戦闘は迫力がある

イマイチな点

探索がしんどいと感じる理由

マップが無くて迷いやすい

フィールドは進行に応じてどんどん広くなっていきますが、マップの表示が無いため非常に迷いやすいです。
没入感を損なわないための仕様かもしれませんが、目的地が分からないストレスのほうが圧倒的に大きいと感じました。

せめてミニマップのON/OFFや、マーカー機能、あるいは方角だけでも表示してくれたら大きく変わっていたと思います。
特にラストのフィールドは本当にキツかったです。

移動速度が遅すぎる

道が広がってくると分岐も増えていきますが、移動速度が遅すぎて探索のテンポが悪いのが大きなストレスです。
「あっちを見たから、次はこっちを見てみよう」と思っても、その移動だけでだるさを感じてしまいます。

2章あたりまでは気にならなかったものの、戦闘向きの速度設定になっていて探索には全く向いていない印象でした。
体躯スキルに移動速度アップが欲しくなるレベルです。

見えない壁と曖昧な判定

オープンワールドではないのである程度の制限があるのは分かりますが、行ける場所と行けない場所の線引が曖昧で、余計に遠回りする場面が多かったです。
高いところから落ちて戻る手間が発生するなど、中途半端さを感じる仕様でした。

字幕が小さい

これは設定で変更できたらよかったのですが、字幕が小さくて読みにくい場面が多かったです。
背景に同化してしまって見づらいこともあり、字幕のサイズ調整や背景に枠を付ける機能が欲しかったですね。

ローカライズのクオリティが非常に高かっただけに、ここはもったいなく感じました。

長時間プレイ時のパフォーマンス低下

長時間プレイしているとカクつきが目立つようになりました。
配信中だったのでそのままプレイしておりましたが、おそらく再起動すれば直るとは思います。

PCでも高スペックじゃない限りはグラフィックの設定を下げないと60fpsすら出ないレベルなので、ある程度は仕方ないとは思いますが…、

パフォーマンスの低下

長時間プレイしている時に限られるが、かなりカクつきだす。
配信していたのでそのままプレイを続行していたけど、おそらく再起動すれば直る。
まぁ、PCでもかなり高スペックじゃないとグラフィックの設定を下げないと60FPSすら出ないレベルなので仕方ないとは思うが…。

戦闘のイマイチな点

回避アクションのリターンが弱い

序盤の守り手段は回避だけになりますが、ジャスト回避に対するご褒美が薄く、物足りません。
例を挙げると、SEKIROでは「弾き」成功時に体幹ゲージが削れたり、剣戟の音で手応えを感じられたりと演出も込みで気持ちよさに直結するご褒美ががありました。

一方で本作は棍勢が1段階回復するだけ。回避後に重棍への派生などがあれば、もっと気持ちよくなったはずです。

爽快感がどんどん薄れる

最初は回避や見切のシステムが新鮮で面白いと感じましたが、進行するほどに攻撃チャンスが限られていき、軽棍をフルに活かせる場面が減っていきます

せっかく成長要素があるのに、成長を実感しにくい戦闘が続くと単調さとだるさが増してしまうのが残念でした。

受け身が無い

敵の攻撃を受けてダウンした際、立ち上がり後すぐに再度攻撃を食らうケースが多いのもストレスです。
避けられなかった自分のミスは納得できても、立ち上がって回避不能な追撃を受けるのは萎える。

受け身が取れるようなアクションが欲しかったですね。

ギミック頼りの面倒臭いボス

序盤の虎先鋒のように、純粋に戦っいて面白いボスは確かに存在します。
しかし、後半になるほど敵がプレイヤーを弱体化してくるようなギミックボスが増え、正直面白さを感じにくくなりました。

具体的に上げるなら以下のような感じ。

  • 視界を奪う砂嵐
  • 空中に飛んでばかりで攻撃が届かない
  • 主人公にデバフ
  • 回復アイテムを奪ってくる

といった、こちらの能力を削ることで難易度を上げるボスばかりで、純粋な強さで勝負してこない印象です。
戦っていて「楽しい」とは感じにくく、ボスのバリエーションを出すためとはいえ、数を減らしてでもクオリティを上げてほしかったなというのが正直な感想でした。

お前のことだよ、クソボス

最後に

今回は『黒神話:悟空』を紹介しました。

俺の中では、SEKIROやBloodborneのようなスピード感あるフロム作品と、コーエーの死にゲーを掛け合わせたような作品という印象です。

2章あたりまでは程よい広さのフィールドで、コツコツ探索するのが楽しかったんですが、3章以降になるとフィールドが広くなりすぎてストレスの方が勝ってしまいました。

不満点は多かったとはいえ、ゲーム自体は十分に楽しめましたし、クリアまで遊ぶモチベーションは保てました。
ただし、真エンディングや2周目をやろうという気持ちまでは湧かなかったのも正直なところです。

とはいえ、本作はアップデートによる改善が期待できるタイトルだと思っています。
実際『ELDEN RING』も、後からのアップデートでかなり遊びやすくなりましたし、今後の改善次第ではより評価される作品になっていく可能性もあると感じました。

最後に、本作のように中国らしさを前面に押し出した作品はこれまで少なかったと思うので、こうした国ごとの文化や世界観を活かしたゲームが今後も出てくると嬉しいですね。

それでは、また。

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