おはこんばんちは。
ついに──『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』が発売されました。
この作品に備えて、事前に『消えた後継者』と『うしろに立つ少女』をプレイしており、今作のリリースを心待ちにしていたところです。
それでは、『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』のレビューを綴っていきます。
作品概要
対応機種 | Nintendo Switch |
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プレイ機種 | Nintendo Switch |
発売日 | 2024年8月28日 |
ジャンル | テキストアドベンチャー |
レビュー時点のプレイ時間 | 約19時間 |
レビュー時点のプレイ状況 | ストーリークリア |
レビュー時点のソフトウェアバージョン | Ver. 1.0.0 |
良かった点
真実に迫るストーリー
地元の男子中学生が絞殺され、遺体には笑顔が描かれた紙袋が被せられていた。
その異様な姿は、18年前に起きた連続少女殺人事件とまったく同じだった。
この事件は、“笑み男”という都市伝説ともよく似ており、調査をして真実に迫っていくことになります。

序盤はなかなか情報が出てこず、調査が進まないもどかしさもありますが、それだけに真相が明らかになったときの衝撃と驚きは大きいですね。
終盤は少し急展開に感じる部分や、「あれ、まだ謎が残ってるのでは?」と思うところもあったが、それらは最後の最後で全て繋がり、見事に回収される構成になっていました。
ラストの話は途中で辛く、正直泣ける展開もあったが、最初から最後までしっかりと楽しませてくれる物語です。
魅力的なキャラクターたち
本作に登場するキャラクターたちは、どれも非常に魅力的です。
主人公をはじめ、あゆみちゃんや捜査に関わる刑事たちまで、個性豊かで印象に残るキャラクターばかりが登場します。
その中でも特に俺が推したいのが、福山先生。
あゆみちゃんの先輩であり、被害者の男子中学生が通っていた中学校の教師ですが、とにかく生徒思いで、めちゃくちゃいい先生なんですよね。
…まぁ、余計な話が多くて、なかなか本題に入らないもどかしさはあるが。

ストレスなく楽しめる親切設計
前作(SFC版)と同様に、今作も非常に遊びやすくなっています。
迷ったときには「考える」を選ぶことで、次に取るべき行動が遠回しながらもヒントとして提示されるようになっており、行き詰まりを感じることが少ない。プレイヤーがスムーズに進められるよう、随所に工夫が施されている印象ですね。
また、推理パートではキーワードを入力する場面があるが、ひらがなでも正解とみなされるのは地味にありがたい仕様。
言葉によっては漢字変換が一発で出ないこともあるため、こうした細かな配慮も含めて、全体的に遊びやすさが感じられた。
空間を彩る音
特に良いと感じたのが、空間の音に対するこだわり。
室内で会話しているシーンでは、場所によってテレビが設置されており、BGMとは別にそのテレビの音が自然に流れてくる。しかも、それが不快にならない絶妙な音量に抑えられているんですよね。
キャラクターとの会話を邪魔せず、それでいて空間にリアリティを持たせる演出として機能しているのは見事だと感じました。
このあたりの音づくりには、かなりのこだわりが込められていると思います。
あゆみちゃんボイスの破壊力
皆口裕子さんのボイスを聞くのは、記憶の限りではかなり久しぶり。
たぶんラブプラスの寧々さん以来だと思うのだが、あゆみのボイスが本当に良すぎた。
これは完全に好みだが俺の、あの声だけで癒やされるし、協力を求められたら「ぜひ協力させてください!」と言いたくなるレベルですね。
19歳なのに、あゆみちゃんボイスの破壊力は強すぎた…。

イマイチな点
まったくありませんでした。
既読メッセージスキップとオート機能をONにして最後まで楽しめました。

何か無いかと10分ぐらい考えてみたけど、何も出てこなかった
最後に
今回は『ファミコン探偵倶楽部 笑み男』を紹介しました。
正直、ここまで完成度が高い作品だとは思っていなかったので、プレイし終えたときには達成感と同時に、終わってしまったという虚しさが半端なかったです。
最初に体験版の内容が公開されたとき、「そんなに長くない作品だろうし、3章まで出しちゃって大丈夫なの?」と正直思っていました。
でも今の俺は、そんな考えに対して160キロのストレートをぶつけたいぐらいバカだったなと思っています。
システムやキャラ絵に強い好みがなければ、体験版だけで終わらせるのは本当にもったいない。
この作品は、最後まで遊ぶ価値があります。
あらためて、本作は本当に遊んでよかったと思えるタイトルでした。
いつになるかはわかりませんが、Switch版リメイクの『消えた後継者』と『うしろに立つ少女』も必ず遊ぶと決めました。
もちろんリメイクなので、『笑み男』ほどの満足度にはならないかもしれません。
それでも、このシリーズは絶対にプレイしておきたいと心から思えるだけの魅力がありました。
最後に一つ気になったのが、本作の主な舞台となる「香福市」ですが、もしかするとモデルになっている都市があるのか気になりました。
もし実在するなら聖地巡礼に行ってみたいと本気で思っています。
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