おはこんばんちは。
今の職場に転職して、もうすぐ2ヶ月。
でも、もう数ヶ月ニートをやっていたほうが良かったかも──と、今になって思うことがありますが、その理由が本作。
アトラス作品ということで、当然のようにボリュームは凄まじいと思われますが、それでも「働きながら2週間でクリアする」という決意のもと、プレイしていました。
それでは、『メタファー:リファンタジオ』のレビューを綴っていきます。
作品概要
対応機種 | PlayStation 4 PlayStation 5 Xbox Series X|S Windows(Steam・Microsoft Store) |
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プレイ機種 | PlayStation 5 |
発売日 | 2024年10月11日 |
ジャンル | RPG |
レビュー時点のプレイ時間 | 約98時間 |
レビュー時点のプレイ状況 | ストーリークリア 難易度NORMAL レベル上げはBEGINNER |
レビュー時点のソフトウェアバージョン | Ver.1.004.000 |
良かった点
スピーディーかつ快適な戦闘システム
主人公のレベルより3以上低い敵とは戦闘がスキップできる仕様は、非常にありがたかったです。
RPGによっては「こんな雑魚相手にも、わざわざ戦闘させるの?」と思うこともありますが、本作ではアクションだけで完結できるため、サクサク進められました。
後半はこの仕様のおかげで、レベル上げもまったく苦になりませんでした。
もしこれがなかったら、主人公のアーキタイプを全てレベルMAXにしようなんて、絶対に思わなかったと思います。
…ちなみに、アクションパートでは「どうせ死なないんだろう」と油断していたら、普通に死んだので、そこは注意が必要です。
王道×アトラスらしさの融合
本作のストーリーは、とにかく王道のRPG展開です。
ペルソナシリーズのように、0時の異世界だったり、テレビの中に広がる空間だったり、怪盗団のようなキャッチーな設定は薄め。
ですが、1日1日の密度が濃くて、ストーリーとしての完成度は非常に高かったです。
ペルソナのように4月から12月までではなく、もっと短い期間に凝縮されているのもポイント。
短期間でここまで濃い物語を描ききったのは、素直にすごいと感じました。
それから本作、想像以上に人が死にます。
俺自身、物語の展開として誰かが死ぬことには一定の意味があると思っているタイプではありますが、それでも死んでほしくなかった…と思えるキャラばかりでしたね。
ペルソナだけじゃないアトラスのBGM
最初は正直、ペルソナほど音楽に惹かれないなと思っていたのですが、エンディングを迎える頃にはすっかり好きになっていた自分がいました。
あとから知りましたが、サントラをダウンロードしてみたら長現山妙常寺と書いてあって、なんだこれ?と思って調べてみると、なんと住職がボーカルだそうで……。
正直、その発想はなかったですが、独特の味があって良いですね。
ボーカル曲以外では「旅の脚」が特に印象的でした。
あの曲を聴くだけで、鎧戦車が出てくる映像が頭に浮かんできます。

そして後半で流れる「自由の翼」を聞くと、「ああ、クリアが近いんだな」と、少し寂しい気持ちになります。
ちなみに個人的に一番中毒性を感じたのは、なぜか「ビルガ島」です。
あのクセになる感じ、なぜだか何度も聴いてしまいます。
イマイチな点
戦闘中のセリフが少なめ
コマンド戦闘時のセリフパターンは、全体的に少なく感じました。
弱点を突いても「弱点に当たったと思ったのに!?」といった、ネガティブなセリフばかりが目立つんですよね。
格下相手なら戦闘せずアクションで済ませられる仕様なので、実際に戦うのは同格か格上が相手になるわけですが、そこでネガティブなセリフを繰り返されると萎える部分もありました。
「ナイス!弱点を突いた!」みたいなポジティブなセリフが1つあるだけでも、気持ちの盛り上がりは大きく変わるはずです。
ボス戦でも似たような台詞ばかりで、「いや、ボスが一撃で倒せたら逆につまらないでしょ…」と思いながらプレイしていたことも。
天候によってプレスアイコンの挙動が変わる要素があるのなら、晴天時にはポジティブなセリフに切り替える、みたいな演出があっても良かったんじゃないかと感じます。
もしセリフ分岐の実装が面倒でネガティブなセリフに寄せたのなら、悪天候要素そのものを削った方が良かったかもしれません。

それから戦闘勝利時のガリカのセリフも少なめで、「ああ、さっきもそれ言ってたな…」と感じることが度々ありました。
ある程度繰り返しになるのは仕方ないですが、もう数パターンあれば…。
また本作では主人公がしっかり喋ってくれるんだから、仲間との掛け合い的なセリフ演出があれば、よりキャラクターへの愛着も湧いたり、より楽しめたと思います。
アクションのもっさり感と不自由さ
アーキタイプごとに攻撃モーションが異なる関係でバラつきがあるのはわかるんですが、全体的にアクションはもっさりしている印象でした。
一部、攻撃モーションがかなり遅いアーキタイプもいて、アクションキャンセルができない仕様もストレス要因になっていました。
スーパーアーマー持ちの敵に攻撃して、そのまま反撃を食らってやられそうになる…みたいな場面も割とあります。
特に砲兵のアーキタイプだと、対象との距離が離れているにもかかわらず、なぜか目の前の敵を殴るようなモーションを取ることもあり、「なんだこれ」と思うこともありました。
さすがにP5Sみたいな爽快感を求めているわけではないですが、もう少し気持ち良さがあるアクションでも良かったんじゃないかなと感じました。
むしろ、「一撃与えるか与えられるかで有利不利が変わる」ぐらいの緊張感がある方が、割り切れて良かった気がします。
運頼みの気絶回復
地味にストレスを感じたのが、気絶状態からのランダム回復です。
先制攻撃に成功すれば相手を気絶させられるんですが、「上手くいけば」1ターン目は何もさせずに済むという仕様になっています。
この「上手くいけば」が厄介で、攻撃するとランダムで気絶から回復されてしまうことがあるんですよね。
もし1ターン目で倒しきれず、しかも相手が回復して反撃してきた場合、ノーダメージボーナスが失われるのが本当に残念。
戦闘開始時点にやり直すこともできますが、雑魚戦でそのためにロードするのは正直テンポが悪いし、時間の無駄に感じることもありました。
せめてボス戦ではなく通常戦闘であれば、1ターン目は確定で気絶するくらいの恩恵はあってよかったんじゃないかと思います。

UIは相変わらずおしゃれだが、不便
アトラスのUIって、やっぱりおしゃれでかっこいい。
本作でもその魅力は健在ではあるんですが、装備やスキル周りのUIに関しては正直ちょっと不便さを感じました。
装備やアーキタイプの変更は同じ画面で一括で行えるんですが、スキルの継承に関してはそうはいかない。
一度トップメニューに戻って、別のボタンからアーキタイプの履修とセットで操作する必要があります。
せっかくビジュアル面では魅力的なのに、機能面ではもう一歩改善してほしいところですね。


音声出力の違和感
これは5.1ch環境での話なんですが、音の出力先にけっこう違和感がありました。
戦闘時のカメラ位置によって、キャラの声がリアスピーカーから聞こえてくることがあるんですよね。
例えば、実は主人公がガリカで、ガリカを中心に音声を出力していますとか、そういう設定ならまだ理解できるんですが…。
でも実際にはそういう設定ではなく、単純にカメラの向きで音の出力が切り替わっているだけのようです。
町中で、操作キャラの後ろにいるNPCの声がリアスピーカーから聞こえる、みたいな出力ならわかるんですが、戦闘中の出力は違和感しかなかったです。
こういう部分は少しもったいないと感じましたね。
最後に
今回は『メタファー:リファンタジオ』を紹介しました。
ペルソナとはまた違った味があって楽しめたのですが、俺としては純粋にペルソナ6を待ちたいと思いました。
というのも、本作にはそこまでの真新しさがなく、正直に言うと王道ストーリーのペルソナで主人公にワイルドの力が無いだけの作品という印象だったからです。
戦闘中にアーキタイプを切り替えられる、みたいなシステムがあれば、もう少し個性が際立ったのかなと思ったり思わなかったり。
とはいえ、ペルソナ3 エピソードアイギスで期待値が大きく下がっていたところから、睡眠を削ってでもプレイしたくなるほど楽しめたのは間違いなく、買ってよかったと思える作品でした。
ペルソナのように4月から12月まで進めるという形式ではないのに100時間近くかかるとは予想外でした。遊び方にもよるとは思いますが、それだけ内容の濃いRPGだったと思います。
ちなみに今回は「2週間でクリアする」という目標を立てて、平日は最低5時間、休日は最低11時間プレイすると決めていました。
ただ、今の職場は祝日休みがなく(代わりに代休)、発売後ずっと5勤2休で睡眠時間も削ってのプレイだったので、正直もうゆっくり寝たいです。
それでは、また。
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