おはこんばんちは。
『ドラクエ3』では正直かなり辛口な評価をしていたこともあり、本作への期待値は限りなくゼロに近い状態でした。
働いていたらスルーしていたと思いますが、ある意味タイミングが良いのかニート期間によりプレイ時間が確保できたため購入を決意しました。
それでは、『ドラゴンクエストI』のレビューを綴っていきます。
作品概要
| 対応機種 | Nintendo Switch Nintendo Switch 2 PlayStation 5 Xbox Series X|S Windows(Steam・Microsoft Store) |
|---|---|
| プレイ機種 | Nintendo Switch 2 |
| 発売日 | 2025年10月30日 Nintend Switch PlayStation 5 Xbox Series X|S Windows(Microsoft Store) 2025年10月31日 Windows(Steam) |
| ジャンル | RPG |
| レビュー時点のプレイ時間 | 約16時間30分 |
| レビュー時点のプレイ状況 | ストーリークリア 難易度:バッチリ冒険 レベル上げ時:楽ちんプレイ |
| レビュー時点のソフトウェアバージョン | Ver. 1.0.1 |
良かった点
行動パターンを把握することで勝利に近づくボス戦
本作は一人旅ということもあり、仲間でカバーする戦術は使えません。
そのため、正直雑魚戦は時に理不尽さを感じていた部分もありましたが、ボス戦だけはしっかり楽しめました。
理由としては、ボスの行動パターンがある程度固定化されており、覚えたうえで対応できるからです。
例えば、ボスがバフを掛けたあとに連続攻撃をしてくる流れが見えた場合、こちらは「大ぼうぎょ」でダメージを抑え、攻撃が途切れたタイミングで反撃するといった立ち回りが可能になります。

途中まではゴリ押しで突破していたのですが、たまたまこの仕様に気づいてからは、行動パターンを読む楽しさが生まれたと感じましたね。
最初は行動を把握できずやられてしまうこともありますが、すぐ再挑戦できる仕様のおかげでストレスもなく、敗北から学習して戦えるのは好印象です。
もちろん、レベルを上げまくってゴリ押しもできすし、肉を切らせて骨を断つ覚悟で攻めていくこともできますので、攻略方法に縛られないのも魅力だと思います。
ちなみにタイトルで死に覚えゲー?と書いてはみたけど、実際には死に覚えゲーではないと思っています。
超絶技が気持ち良すぎる
HP50%以下、もしくは特定の条件を満たすことで、術・特技がより強化された形で発動できる「超絶技」が使えるようになりますが、これが本当に気持ち良いです。
まず純粋に火力が跳ね上がりますし、演出の迫力も相まって脳汁がドバドバ出ます。
以下の動画では、取り急ぎ発動できるものを選んでいますが、他のタイミングで準備を整えた時はダメージ4桁が出て気持ちよくなってしまいました。
正直、『ドラクエ3』にもこのシステムがあれば、戦闘に対する評価がガラッと変わっていたんじゃないか?と思えるほどのインパクトがありましたね。
戦闘高速化は嬉しいが、さらなるカスタムにも期待
『ドラクエ3』と同様に、本作も戦闘を高速化できる仕様は本当にありがたかったです。テンポよく進められるので、周回やレベリング時の快適さが段違いですね。
ただ、個人的にはもう一歩踏み込んでほしかったところもあります。
現在の超はやいの状態をデフォルトにして、さらにその上の段階としてモーションや技エフェクトを全カットしたファミコン時代のようなSEのみ戦闘が選べても良かったのではと思います。
もちろん、モーションや技エフェクトを残したまま、更に高速化できるのが一番ですが。
ストーリーに厚みが加わった
『ドラクエ1』は『ドラクエ11』の特典版で一度プレイしており、その時はとてもシンプルな冒険という印象でした。
しかし本作では、冒険に出る動機付けや導入がしっかり描かれていて、ストーリーに厚みが出たと感じましたね。
さらに、本作は時系列的に『ドラクエ3』の後の物語。
当時は当然『ドラクエ3』という作品自体が存在していなかったため、繋がりを意識することはできませんでしたが、本作ではしっかりとがつながっている実感が強く、時系列順に発売した理由が感じられる作りになっていると思いました。

また、ローラ姫同行時の専用セリフがしっかり用意されている点も良かったですね。ちゃんとそこも想定しているんだと嬉しくなりましたね。
少し嫁アピールをウザく感じましたが。

イマイチな点
1対多ゆえの理不尽さが目立つ通常戦闘
本作はソロなので、通常戦闘で相手が複数という状況が多々あります。
勇者を倒すためにモンスターが容赦なく連続攻撃や状態異常を仕掛けてくるのは、理にかなっているとは思いますが、勇者側からするとどうしようもない場面が目立つ印象です。
特に麻痺や眠りなどの状態異常系やザキによる一撃死。
動けないまま一方的に殴られてそのままゲームオーバーなんて展開もあり、カバーができない以上「これはさすがに理不尽では?」と思うこともありました。
幸いにも1戦ごとにオートセーブが入るため、大きく巻き戻されることはありませんが、あまり気持ち良いやられ方ではないなと思いました。
また気になったのが、状態異常を回復したターンは行動できない仕様。
俺のプレイでは幸い遭遇しませんでしたが、仮に敵に先制された場合、麻痺→解除→また麻痺みたいなループも起こり得るのでは…?と思うと、ちょっと調整不足に感じましたね。
探索は相変わらず楽しめない
探索要素については、『ドラクエ3』よりもマシにはなったものの、それでも微妙と言わざるを得ません。
今回は巻物もあったので、より探索には力を入れていましたが、もう少しなんとかしてほしかったと思ったので、その理由を以下に挙げていきます。
無駄に広いマップ設計
やっぱり、マップが無駄に広い。

もちろん一本道ばかりだと味気ないので、ある程度の回り道は必要ですが、今回も意図的に遠回りをさせたいのかと思うようなマップが多いです。
前作では単純に引き伸ばしぐらいにしか思いませんでしたが、改めて考えた時にキャラクターのサイズに対して道が広すぎる点も原因だと思いました。
そのせいで他ルートの状況が把握しづらく、ひたすら前へ進むだけになってしまい、探索というよりは作業感が出てしまうんですよね。
例えばですが、分岐で左ルートを進んだとき、ある地点まで行くことで「右ルートに宝箱がある」など、他の道の構造が一部でも分かるマップだったら、探索のモチベーションも変わってきて、同じ条件でも楽しめるようになったのではないかと思います。
ほんの少しでも気づきが得られるだけで、道中のワクワク感は全然違ったはずです。
移動速度の遅さがストレス
キャラクターの移動速度はやっぱりもうちょっと早くしてほしい
常にダッシュしていましたが、それでももう1段階速くしてほしいぐらいです。先に挙げたように、広くて遠回りを強いられるマップでこの移動速度は合っていないと感じました。
街中だとそこまで気にならないので、マップの設計が一番大きそうですけどね。
エンカウント率の高さ
エンカウント率はやっぱり高いです。先に挙げた移動速度の遅さやマップの広さと組み合わさると、途端に苦痛になります。
目的地になかなかたどり着けず、宝箱探しのために行き止まりまで行っても何もないことも多く、移動速度が遅い中で何度もエンカウントが発生するのは、割としんどさを感じます。
割り切ってトヘロスやせいすいを使えばいいんですが、それ前提なのも少し違うのかなと。
一人旅なのに必要ない選択演出
細かい部分ではありますが、不要に感じる演出がありました。
本作では巻物を使うことで術や特技を習得できますが、誰に覚えさせるのか選択させられる仕様になっています。
…いや、今回一人旅なんですよね。
一人しかいないのに、毎回確認させられるのは正直テンポが悪く感じました。
おそらく『ドラクエ2』と同じにした結果なのだと思いますが、本作に合わせた調整がほしかったですね。
一人プレイなら自動で覚えるようにするとか、確認自体をスキップできる設定があるだけでも、テンポはかなり良くなったと感じます。

最後に
今回は『ドラゴンクエストI』を紹介しました。
『ドラクエ3』リメイクでは「本当にテストプレイしたのか?」と思うほど調整不足を感じ、正直プレイ自体に楽しさを見出せませんでした。
それだけに本作への期待値は低かったのですが、良い意味で裏切られましたね。特にボス戦は一人旅ならではの緊張感と駆け引きがしっかり活きていて、手応えのある戦いを楽しめました。
その一方で、探索面の楽しさに関しては依然として課題が残っており、全体の調整面にもまだ改善の余地はあると感じます。
とはいえ、『ドラクエ3』に比べると圧倒的に遊びやすく、満足度の高い作品でした。
それでは、また。


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