おはこんばんちは。
発売当初から気になっていたタイトルではありますが、なかなかプレイできずにいました。
ただ、Game Passの期限後1ヶ月半弱と迫っていたこともあり、脱ニートをする前に触れておこうと思ってプレイしてみました。
それでは、『Clair Obscur: Expedition 33』のレビューを綴っていきます。
作品概要
| 対応機種 | PlayStation 5 Xbox Series X|S Windows(Steam・Epic Games Store・Microsoft Store) |
|---|---|
| プレイ機種 | Windows(Microsort Store) OS:Windows 11 Home |
| 発売日 | 2025年4月24日 |
| ジャンル | リアクティブターンベースRPG |
| レビュー時点のプレイ時間 | 約35時間30分 |
| レビュー時点のプレイ状況 | ストーリークリア エンディングは全て確認 難易度:ノーマル |
| レビュー時点のソフトウェアバージョン | Ver. 1.4.0.0 |
良かった点
ターン制なのにプレイヤースキルが活きる緊張感あるバトル
ターン制のコマンドバトルでも「自分で回避やパリィができたらな」と思ったことがある人も多いかもしれませんが、本作ではそれが実現されています。攻撃時のQTEや回避・パリィといった要素がプレイヤーの腕に委ねられているのが特徴です。
攻撃時のQTEについては、失敗しても一部を除けばリスクはなく、また自動入力に切り替えることも可能です。ただし、パリィや回避に関しては完全にプレイヤーの操作次第。ここをおろそかにすると、通常戦闘ですら全滅することもあるほどで、常に緊張感のある戦闘が楽しめます。
完璧に立ち回ってボスや道中の格上の敵をノーダメージで撃破できた時の快感は凄まじく、特に終盤で怒涛の連続攻撃をパリィし続け、すべて捌いたあとにカウンターを叩き込めた瞬間はまさに格別でしたね。
ちなみに、ボス戦で勝利した際は最後に演出も入りますが、それもまた格好良いです。

なお、どうしても難しい場合は、パリィよりも判定が緩い回避で相手のリズムを覚え、そこからパリィに挑戦するのも有効です。さらに、難易度を下げることでパリィや回避の判定が甘くなるため、アクションが苦手でもプレイしやすくなっているのも良い点です。
レベル上げのために難易度を下げてやってみましたが、結構早めにパリィをしても成功するほどには緩めに感じました。
ピクトスとルミナで広がるの奥深さ
本作には、キャラクターの能力を強化する”ピクトス”と呼ばれるアクセサリーのような要素があります。ピクトスは種類ごとに上昇ステータスが異なるため、「誰にどれを付けるか」だけでも相当悩まされるのですが、さらに奥深いのが“ルミナ”の存在です。
ルミナはピクトスに付随するスキルのようなもので、対象のピクトスを装備した状態で一定回数バトルすると習得できます。習得後は、そのピクトスを装備していないキャラクターでも、ルミナポイントを使用することで起動することが可能です。
ピクトスの種類は膨大にあり、ルミナポイントも探索に入手できるアイテムで増やせるため、組み合わせの幅はとんでもなく広く、どれを採用するか考えているだけで時間が溶けていきます。

また、本作はダメージ上限が9999なのですが、意外と簡単に上限に届いてしまうため、物足りなさを感じる部分もあります。ですが、終盤にはダメージ限界突破のピクトスが入手可能になり、これをルミナとして全員で起動するだけで一気にインフレが加速。6桁ダメージも余裕で叩き出せるようになります。
もちろん敵のHPもインフレしますが、それでも高火力で組み上げて一気にダメージを叩き込む瞬間は、最高に気持ちよかったです。
パリィに自信があるなら、回復不可や状態異常のリスクと引き換えに与ダメージが跳ね上がるルミナを組み合わせることで、火力の伸び方がエグいレベルになりますし、あまり得意ではない場合は回復も入れてみるなど、プレイスタイルに合わせた構築ができる奥深さも良かったですね。
怒涛の展開で惹き込まれるストーリーと美しい世界観
タイトルの『Expedition 33』も、実際にプレイしてようやくその意味を理解したほどで、事前情報をほとんど見ずに始めた俺は、どんな内容なのか全く掴めていないほどでした。
まず、1年に一度ペイントレスが目を覚まし、巨大なモノリスに数字を刻むという世界設定。この数字と同じ年齢になった人間は煙となって消えてしまい、さらに年々その数字が小さくなっていくせいで、数字以上の年齢の人が存在できなくなっているという、割と絶望的な世界です。主人公ギュスターヴの想い人であるソフィーも、その数字により……。

これを止めるため、毎年遠征隊を派遣していたものの、誰ひとり戻ってこないまま年月だけが過ぎていきます。
そして今年こそペイントレスを倒すため、第33遠征隊として旅立つ──ここが本作の始まりですが、序盤から一気に引き込まれました。
また、序盤から終盤まで怒涛の展開が待っており、プレイ中何度も驚かされましたね。
そんな、ストーリーの良さを堪能するために攻略していくダンジョンやワールドマップも含めて世界観が本当に美しいです。「次はどんな場所なんだろう」とワクワクしながらどんどん進めたくなる作品でした。
セーブポイントとして、これまでの遠征隊の旗が設置されており、以前の遠征隊はここに来ていたんだなと感じることができたのも良かったですね。




美しい世界観に溶け込むBGM
本作はストーリーや世界観に寄り添うようなBGMが本当に素晴らしく、どの曲も高い完成度を誇っています。サントラでは全154曲という圧倒的なボリュームが用意されており、ダンジョンごとにフィールド曲や通常戦闘、ボス戦など細かくBGMが変化するため、常に新鮮な気持ちでプレイできました。多くのRPGでもボス戦やストーリーの進行でBGMが変わることはありますが、ここまで頻繁に切り替わる作品はそう多くないと思います。
どれも質が高く、これぞ代表曲というものを一つに絞るのは難しいのですが、あえて挙げるなら「Our Drafts Unite」でしょうか。チュートリアル戦闘で流れた際、その壮大さに思わず鳥肌が立つほどでした。世界観の美しさをより引き立ててくれるBGMの数々は、本作の魅力を語るうえで欠かせない要素です。
イマイチな点
気持ちよく遊べないパルクール要素
本作は戦闘・ストーリー・世界観・BGMと、どれも非の打ちどころがないほど素晴らしく、正直「全部最高!」と言いたいぐらいでした。
しかし、唯一イマイチだと感じたのがパルクール要素です。
掴めそうで掴まない、乗れたと思った足場から滑り落ちるなど、判定がシビアすぎて気持ちよく移動できない場面がわりと多いんですよね。
幸いにもストーリーの進行には支障はないものの、収集要素などで影響が出る部分もあり、「もう少し掴んでくれてもいいのに…」と感じることがしばしばありました。
ちなみに、水着が入手できるミニゲームにもパルクールが含まれていて、その時は1〜2回やり直して何とか突破できたものの、結局水着をほとんど使わなかったので「頑張った意味あったのかな…」という気持ちにもなりましたね。
スムーズに動けない場面が多々ある移動
移動中に突然、前に進めなくなる──そんな場面が意外と多かったです。原因は地形に引っかかってしまうことだと分かったのですが、「この程度の段差で止まる…?」と思うことがしばしばありました。
ある程度の高さならジャンプが必要なのは理解できますが、ジャンプが不要なレベルの小さな段差でも立ち止まってしまうことが多く、少しストレスに感じる部分でした。
戦闘や探索の快適さがこれだけ優れているからこそ、細かな移動の引っかかりが余計に気になってしまいましたね。
最後に
今回は『Clair Obscur: Expedition 33』を紹介しました。
本作ですが、戦闘良し!ストーリー良し!世界観良し!BGM良し!と、とにかくめちゃくちゃ良かったですね。ここまで強烈に面白さを感じる作品はなかなか無くて、今年プレイした中でもNo.1と言って差し支えないレベルでした。
ストーリーについても大筋はしっかり理解できて非常に満足だったものの、少し引っかかる部分があったため、クリア後に解説を読んで補完できたので、本作がさらに魅力的に感じられました。
ちなみに本作はマルチエンディングですが、セーブデータからすぐにやり直せるので、別エンディングを見たい場合は再戦も全然アリだと思います。俺は見て良かったと素直に思えましたね。
Game Passの期限が残り1ヶ月半ほどということと、近い内に就職活動を始めるため、その前のタイミングで駆け込みプレイした形でしたが、本当に今プレイして良かったと思える素晴らしい作品でした。
それでは、また。


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