おはこんばんちは。
2025年の新作第一弾がついに発売され、いよいよ今年も本格始動です。
その幕開けとして手に取ったのが、オリジナル版は未プレイながらも以前から気になっていた『フリーダムウォーズ リマスター』でした。
それでは、『フリーダムウォーズ リマスター』のレビューを綴っていきます。
作品概要
対応機種 | Nintendo Switch PlayStation 4 PlayStation 5 Windows(Steam) |
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プレイ機種 | Nintendo Switch |
発売日 | 2025年1月9日 Nintendo Switch PlayStation 4 PlayStation 5 2025年1月10日 |
ジャンル | “奪還”マルチプレイアクション |
レビュー時点のプレイ時間 | 約29時間 |
レビュー時点のプレイ状況 | ストーリークリア |
レビュー時点のソフトウェアバージョン | Ver. 1.2.0 |
プレイ動画
良かった点
茨を使ったアクション
戦闘には爽快感が無く、全体的にもっさりしていて正直面白さはあまり感じませんでしたが、茨アクションだけは本当に良かったです。
本作ならではの要素としてしっかり活きており、大型アブダクターを茨でひっくり返したり、飛びついてパーツを溶断したりと、アクションに幅がありました。
茨でできることが多く用意されていて、スピード感の補助にもなっており、プレイ中のストレスを少しでも軽減してくれていたように思います。
本音を言えば、茨の存在があったからこそ最後までプレイできたと言っても過言ではありません。
それほどに、茨アクションは俺にとって大きな存在でした。
独特すぎる「刑期」システム
刑期システムはかなり尖っていて、個人的には面白かったです。
横になって休む、異性と話す、他の咎人に近づく、選択肢で放置する──ちょっとした行動でも刑期が加算されていきます。

懲役100万年からスタートという設定も相まって、「生かしてやってるだけで感謝しろ」という世界観が序盤からビシビシ伝わってきます。最初のうちは強制的に縛りプレイをさせられているような状態でした。
とはいえ、プレイを重ねることで外出許可が下りたり、ファストトラベルが解禁されたりと、自由度が段階的に広がっていくので、窮屈さからの開放感がしっかり味わえます。
正直なところ、事前に「何をやったらダメなのか」は最初に説明してほしかったと思わなくもないですが、何をしても容赦なく刑期が加算されていくルールには一貫性があり、その厳しさがむしろ世界観とよく噛み合っていて好印象でした。
キャラメイクや名前変更がいつでも自由
これは地味に嬉しい機能でした。
正直なところ、これだ!と思えるキャラパーツが無くて、キャラメイクの段階ではかなり悩みました。とはいえ、ここが決まらないとゲームを始めることすらできないので、「まぁこれでいいか」と妥協して一度は作成したというのが実情です。
名前に関しても、ラストネームだけがなかなか決められず、こちらもてきとーに選んでスタートしました。
そういう経緯もあって、キャラメイクや名前を後から自由に変更できるのは本当にありがたかったです。制限なく変更できるおかげで、気に入らないままプレイを続けなきゃいけないストレスがないのは大きな利点でした。
イマイチな点
唐突に終わるストーリー
まだまだ続くのかと思っていたら、突然のスタッフロール。
「クリア後に要素があるゲームかな?」と一瞬期待もしたものの、そのまま何も語られずに俺たたエンで終わってしまいました。
風呂敷を広げたまま回収されない展開には正直がっかりでしたね。
主人公がなぜ記憶を失っていたのかも分からないし、懲役100万年という設定にも踏み込まれずじまい。
刑期というシステムがあれだけ魅力的だっただけに、ストーリーの中途半端さが際立ってしまった印象です。
一応クリア後にいくつか情報を調べてみたところ、「新たなストーリーは次の機会があれば…」といった開発者インタビューを見かけました。
ただ、それって「続きが見たいなら本作を買ってね」というメッセージなわけで、ユーザーに期待だけさせて投げっぱなしなのはあまり好感を持てません。
オリジナルならまだしも、リマスターという形で再び世に出る機会がある以上、せめて何らかの補足や追加要素があっても良かったんじゃないかと思いましたね。
戦闘全般
戦闘に関しては、ハッキリ言ってしまえば、本当にめちゃくちゃつまらなかったです。
同じジャンルのハンティングアクションと比較すると、PS2時代の初代『モンスターハンター』よりも酷いと感じたほど。
リマスター作品だからではなく、Vita時代の時点で既に時代遅れ感が強かったのでは…と疑ってしまうような完成度でした。
以下より、戦闘でイマイチだったところの詳細に触れていきます。
攻撃に爽快感がない
攻撃に全く爽快感が無いですね。
武器のモーションが本当にひどくて、動かしていて気持ち悪さすら感じるほどのもっさり感があります。
しかも、やることがほぼ固定されていて、同じ動きを延々と繰り返すだけなので、ただでさえ微妙なモーションを何度も見せられるのがかなり辛いです。
雑魚の妨害がストレス
これが本当にストレスでした。
せっかく茨で大型アブダクターを転倒させて、「ここでチャージ攻撃を叩き込むぞ!」というタイミングで雑魚がぶつかってきて妨害してくる。
ダメージを受けるだけならまだマシなんですが、スーパーアーマーが無いせいでチャージが中断されてしまうんですよね。
そのたびにチャージを1からやり直しになるのが本当にだるい。
しかも、雑魚は基本的に無限湧きなので、倒してもキリがないし、まともに集中して戦えない。
プレイヤーの邪魔をすることだけに特化したような存在で、PS2時代の『モンハン』にあった卵運搬クエのランポスの方がまだマシと思えるほどストレスが溜まりました。
正直、雑魚無しで大型アブダクターと連戦する方が遥かに楽しかったですね。
ガバガバな当たり判定
当たり判定、めちゃくちゃガバガバです。
例えば大型アブダクターが2連ジャンプしてくる時、1回目は当たってないのに2回目はダメージを受けるみたいなことが何度もありました。
1回目で当たらなかったから動かずにチャージしてたら、2回目でなぜか食らうという理不尽さ。
こっちはチャージで構えていて動いていないわけだから、当たる位置は変わっていないはずなんですが、それでも判定が曖昧すぎる。
初期のモンハンにありがちだった謎の当たり判定の方が、まだ納得できるレベルでした。
ボイスが小さい
ボイスがBGMに負けていて、かなりこもって聞こえるのが気になりました。
BGMの音量を下げればバランスは取れるのかもしれませんが、そうすると全体的に音が小さくなってしまって、それはそれで微妙でしたね。
字幕があるのでセリフは分かるものの、声の聞き取りにくさは没入感を大きく削いでしまっていたように思います。
名前の制限
名前の入力が半角英数しかできないのは、地味に違和感が強かったです。
NPCたちはカタカナで表示されているのに、主人公だけ半角英数だと浮いて見えるんですよね。
作中の設定として、市民は半角英数・咎人はカタカナという分類があるのに、咎人である主人公が半角英数になるのは統一感が無いと感じました。
個人的に登場キャラクターに合わせて名前をつけたい派なので、こういった制限があるのは残念でした。
キャラクリの幅が狭い
正直、どのパーツも無難すぎて「これが良い」と思えるものが一つもありませんでした。
細かい調整ができない分、サクッと作れるのはいいんですが、逆に個性が薄くなっていて、60〜70点ぐらいのパーツばかりという印象でした。
序盤は色々いじって試してみたものの、最終的には「これで良いか」と妥協する形で落ち着いてしまいましたね。
アクセサリ略奪
地味にいらないと思った要素です。
鳥籠を持ったアブダクターがいる状態でアクセサリが戦闘不能になると、鳥籠に囚われてしまうことがあります。
カウントが0になる前に救出できれば問題ないのですが、間に合わなければそのまま略奪されてしまうという仕様です。
一応、特別ボランティアで取り返すことはできるものの、それまでは代替のアクセサリになってしまい、弱体化するうえに指示も出せなくなるというデメリットが大きい。
しかも、準備画面で毎回「代替アクセサリを選んでください」という確認が出てくるのも煩わしかったです。
放置していても時間経過で戻ってくるようにはなっているけど、このあたりの仕様は何とかならなかったのかとは思いました。
武器強化の不親切さ
武器を強化しようと思った時に、「この素材どこで手に入るんだ?」という場面がかなり多かったです。
一応、出現する敵はミッションから確認できますが、どの素材がどの敵から出るのか直感的に分かりづらい。
例えば『モンハン』なら「火竜の鱗=リオレウス」みたいに連想できるけど、本作は初期素材ですら感覚的に掴みにくかったです。
しかも、素材のドロップ率も渋め。
モンハンで言うところの「鱗」みたいな基本素材ですら、全然落ちないことが多く、序盤の武器強化ですら面倒臭さが勝ってしまいました。
強化をしないと後半のボランティアは厳しくなるので、ある程度は頑張りましたが、最後まで「だるい」という気持ちが付きまとっていました。
結局はストーリーをクリアした時点で、「もうこれでいいや」となってしまいましたね。
最後に
今回は『フリーダムウォーズ リマスター』を紹介しました。
リマスター作品だから昔ながらの粗さがあるならまだ理解できますが、本作はシンプルに雑に感じました。
オリジナルが発売された2014年時点でもクオリティが低いと感じるほどで、同時期のハンティングアクション作品である『モンハン4G』と比べても、出来は明らかにPS2初期の『モンハン』以下です。
それでも、せめてストーリーは最後まで楽しめると思っていたのですが、まさかのぶつ切りエンドで期待を裏切られました。
買って後悔するほどではないものの、わざわざ購入を推奨できる作品ではありませんし、なぜリマスターとして発売されたのか非常に疑問です。
むしろ刑期システムだけを採用して、他の部分は別ゲームを参考に作り直した方が良い作品になったのではないかと感じました。
オンラインをプレイするためにSwitch版を選んだものの、やり込むほどのモチベーションにはなれず、最終的には装備の売却と納品による貢献だけして終わりました。
それでは、また。
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