おはこんばんちは。
ついに、蝦夷地を舞台にした話題作『Ghost of Yōtei』が発売されました。
『Ghost of Tsushima』がめちゃくちゃ面白かったのと、俺自身が北海道出身ということもあり、この作品には発売前から期待しておりました。
それでは、『Ghost of Yōtei』のレビューを綴っていきます。
作品概要
| 対応機種 | PlayStation 5 |
|---|---|
| プレイ機種 | PlayStation 5 |
| 発売日 | 2025年10月2日 |
| ジャンル | オープンワールド時代劇アクションアドベンチャー |
| レビュー時点のプレイ時間 | 約63時間30分 |
| レビュー時点のプレイ状況 | 難易度:万死でストーリークリア トロフィーコンプリート |
| レビュー時点のソフトウェアバージョン | Ver. 1.009.000 |
良かった点
絶景だらけの蝦夷地を駆け抜ける
本作は、主人公・篤が復讐を果たす物語なのですが、正直ストーリーそっちのけで蝦夷地を駆け回っているだけでも十分に楽しい作品です。
グラフィックの美しさはもちろん、雄大な自然や空気感まで丁寧に描かれており、息をのむほどの完成度。
北海道民の俺としては、ここまで美しく蝦夷地を再現してくれただけでも本当に嬉しく感じます。
また、フォトモードの充実度も素晴らしいです。
スタンプ、天候、雲の位置、風向きといった要素を細かく調整でき、まるで旅先で夢中になって写真を撮っているような没入感を味わえます。
羊蹄六人衆への復讐という重いテーマでありながらも、気づけば篤のVlogを撮影しているような感覚でプレイしてしまう魅力が詰まった作品です。










正面からの斬り合いも、闇討ちもどちらも爽快
戦闘の基本は前作と同様で、相手の攻撃を防ぎ、隙を突いて攻撃するという非常にシンプルな構成です。
とはいえ、受け流すタイミングを誤ったり、防御不能の攻撃に対応できなかったりと、高難易度では一瞬の油断が命取りになる緊張感があります。
今回は難易度を万死でプレイしていたこともあり、まるで時代劇さながらの張り詰めた戦闘を存分に味わえました。
中でも特に気持ちよかったのが、受け流しの極意を習得した後の戦闘です。
受け流しが成功するとスローモーションになり、反撃の一撃を美しく叩き込める演出が最高でした。
さらに「賞金稼ぎ頭の装束」を装備すると、通常の受け流しが不可になる代わりに、極意の判定時間が伸びて反撃が最大3連撃になるという仕様もあり、個人的にはこれが一番気持ちよく戦える防具でした。
一部の戦闘を除き、取得してから最後までずっと愛用していたほどです。
以下では、受け流しの極意を習得した状態での戦闘動画を載せています。
本作で一番苦戦した戦闘ということもあり、勝てるまで正直何回やられたか分かりません……。
そして今作でも、闇討ちアクションが健在。
強化を進めることで最大3人まで同時に仕留められるようになり、この一瞬の爽快感が本当にたまりません。
俺は正面からの斬り合いよりも闇討ちのほうが圧倒的に気持ちよく、「誉れを気にしないって最高だな!」と心の中で叫んでいました。
また、敵によっては単なる闇討ちではなく首を斬るシーンもあり、より生々しく迫力のある演出になっています。
首が飛ぶので閲覧注意
正面からの戦いも影からの暗殺も、どちらもプレイスタイルごとの爽快感がしっかり用意されているのが本作の魅力ですね。
観光気分で楽しめる、探索の奥深さ
美しい蝦夷地を駆け回るだけでも十分に満足できますが、寄り道要素も非常に充実しています。
これらの探索は篤の強化に繋がる要素でもありますが、目的意識よりも観光のついでに見つけたくらいの感覚で、地蔵や温泉を探すのが楽しいほどです。
それだけ、探索そのものの魅力が詰まっている作品だと感じました。

探索ポイントの場所は、地図を購入することで特定できる場合が多いものの、人々の話から情報を得て発見できるのも嬉しい点です。
ちなみに探索とは関係ありませんが、お辞儀をしてみたところNPCもしっかり返してくれるなど、細部まで丁寧に作り込まれており、思わずほっこりしてしまいました。
ただ、中には辛い場面に直面することもある。
怨霊ではなく人としての篤を描く重厚な物語
篤は怨霊と恐れられていることもあり、当初は容赦なく羊蹄六人衆を討ち果たしていく復讐劇だと思っていました。
実際、序盤の雰囲気はまさに怨霊そのもので、「もしかして篤は幼少期に殺され、強すぎる念で蘇ったのでは?」と感じるほどでした。

しかし物語が進むにつれて、篤の怒りだけでなく、葛藤や後悔といった人間らしい感情が丁寧に描かれていきます。
復讐に囚われ、時に周囲が見えなくなる場面もありますが、それでも中盤以降は「確かに血の通った人間なんだ」と実感できる瞬間が増えていきました。
ただの復讐劇では終わらない、過去に囚われた篤が、様々な人との出会いを通じて未来に向かっていく物語として、印象に残りました。
ただ、最後は分岐して欲しかったという気持ちもある。
生々しさを極める三池モードの魅力
個人的にかなりお気に入りなのが三池モード。
カメラがよりキャラクターに近づくため、カメラ外からの攻撃が少し見づらくなるというデメリットはありますが、血や泥の表現が格段に激しくなり、生々しさが一気に増しています。
特に血の描写は圧巻で、「他の作品でもこれくらい表現してほしい」と思えるほどでした。
以下は、三池モードをONにした場合とOFFにした場合の血の表現を比較したものです。
見てのとおり、血の量が一目瞭然で、演出の迫力がまるで違いますね。
血や欠損もあるので、視聴注意
このモードは途中から設定したのですが、最初から設定していなかったことを本当に後悔するレベルで良いモードですね。血の描写が本当に堪らなく良いです。
血の描写に抵抗がない人なら、絶対に設定して損のないモードと感じました。
欲を言えば、カメラアングルはそのままで表現の強化だけに留めてほしかったですね。
三池モードでは迫力と臨場感が増している一方で、視覚外から防御不能の攻撃を受けてしまうことがある場合に回避が難しいのが少し気になりました。
イマイチな点
戦闘時のカメラアングルはもう一歩の調整が欲しい
三池モードとは別に、通常戦闘時のカメラアングルも少し気になりました。
雑魚戦ではそれほど問題にならないのですが、ボスクラスになると攻撃に寄ってはカメラが割と動くので、角度によっては攻撃が見えづらい場面が多かった印象です。
そのため、個人的にはもう少しカメラの動きを抑えて固定寄りにしてほしかったところです。
ロックオン機能も試しましたが、角度が合わずに見づらくなることがあり、結局は自分でアングルを調整したほうが安定しました。

最後に
今回は『Ghost of Yōtei』を紹介しました。
『Ghost of Tsushima』のときも、日本をここまで丁寧に描いてくれたことに感謝しかありませんでしたが、今回は舞台が北海道。
俺自身、生まれてからずっと北海道で暮らしているので、この地をここまで美しく再現してくれたこと自体が本当に嬉しく思います。
それに加えて、前作と同様にゲームとしても圧倒的に面白く、まさに最高の一本と言える出来でしたので、トロフィーコンプリートまでプレイしました。

本作をプレイしていると、実際に羊蹄山に登ってみたいという気持ちが芽生えましたが、登山経験といえば山城を少し登った程度でほぼ皆無。さらに右足を故障していて、完治もしていないため、現実的には残念ながら厳しいです。
それでも本作が描いた蝦夷地を少しでも感じてみたいという思いがあるので、代わりに桜が咲く頃に松前城跡に行ってみようと考えています。
それでは、また。


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