おはこんばんちは。
発表当初から、ゾンビに噛まれた母親が残された時間で息子に生き延びる術を教えるという設定に惹かれ、配信を楽しみにしていました。
Switch版が初めて紹介されたのは2022年5月のNintendo Direct。当初は同年内の配信が予定されていましたが、実際にリリースされたのはそれから約2年後と本当に待ちましたね。
それでは、『Undying』のレビューを綴っていきます。
作品概要
対応機種 | Nintendo Switch Wndows(Steam・Epic Games) macOS(Steam) |
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プレイ機種 | Nintendo Switch |
発売日 | 2023年12月7日 Windows(Stean・Epic Games) macOS 2024年7月25日 Nintendo Switch |
ジャンル | ゾンビサバイバル |
レビュー時点のプレイ時間 | 約37時間(やり直し込) |
レビュー時点のプレイ状況 | 難易度 冒険(ノーマル) 1ルートクリア(ED中エラー落ちで終了) |
レビュー時点のソフトウェアバージョン | Ver. 1.0.1.41634 |
良かった点
残された時間で伝える、生きる術
ゾンビに噛まれてしまった母親のアンリンは、残されたわずかな時間の中で、息子のコーディに生き延びるための術を教えていきます。料理やクラフトなど、生きるために必要なことを一つずつ伝え、コーディはそれを見て学び、手伝いながら徐々に自分の力でできるようになっていきます。
やがて日数が経つと、アンリンの体には感染の症状が少しずつ現れ始めます。それでも彼女は、息子のためにやるべきことをやり続けます。その姿からは、母親としての覚悟が伝わってきました。
苦しい状況の中でも、1日1日を懸命に生きようとする親子の姿には、本当にくるものがありますね。

緊張感あるサバイバル
ノーマルでもかなりの難しさを感じましたが、それがこのゲームの魅力のひとつだと思いました。
素材についても、「これが足りない」「あれも集まらない」といった状況が多く、常にうまくやりくりする必要がありました。時間も一見余裕があるように見えて、実際には足りなくなる場面が少なくありません。
特に遠出をすると、それだけで探索に使える時間が大きく削られてしまうため、限られた範囲の中でどのルートをどう回るかを考えながら、物資を集めたり、次に進むための手がかりを探したりしていくことになります。
思うように探索が進まず、仕切り直すことも何度かありましたし、ちょっとした判断ミスが命取りになるかもしれないという緊張感は、常にありました。
ただ、そうやって慎重に準備を重ねたおかげで、終盤は意外と余裕を持って進めることができました。
もしかすると、そこまで神経質にならなくてもよかったのかもしれませんが、その後に何が起こるかわからない状況だからこそ備えておいて正解だったのかなと、今では思っている。
イマイチな点
頻発するエラー落ちが残念
致命的なバグこそありませんが、気になったのはエラー落ちの多さ。
自分がプレイしたのはSwitch版なので、もしかしたらPC版では問題ないのかもしれないが、とにかくさまざまな場面でエラー落ちしました。
10時間以上ぶっ通しでプレイしていて…という状況ならまだしも、エラー落ちから再起動して、1時間も経たないうちにまた落ちてしまうこともありましたが、これは最適化の問題なんだろうか。
特に残念だったのは、エンディングの最中にエラーが発生したことですね。ついにクリア…と思ったそのタイミングで落ちてしまい、正直かなり萎えました。
しかもそのエンディング分岐では、セーブができない仕様になっていたため、分岐からやり直すしかなく、本作に対するモチベーションが一気に下がってしまい、やり直す気力を失ってしまいました。
バグか仕様か、判断に迷う挙動
プレイ中に起こるさまざまな現象が、もはやバグなのか仕様なのか分からなくなるほどでした。
最初に訪れることになる農場では、登場キャラのイベントをまだ進めていないにもかかわらず、途中でそのキャラがいなくなってしまったんですよね。農場では、殺すか従うかといった選択が発生するのですが、殺していなかった場合でも次の日にはいなくなっており、イベントが途中で進行不能になります。
このイベントが進まなくてもメインストーリーには支障はないようですが、何なんだこれは…状態。
また、ストーリー進行地点がマップ上に示されることがあるのですが、いざ行ってみると全く何も無いところだったりと、誘導とは…と思うこともあった。
さらに、エンディング分岐によってはオートセーブだけでなく手動セーブまでできなくなる場面もありました。これについては仕様かどうか分からず…。
没入感を妨げるローカライズ
『Undying』はSteamでも購入できますが、今回Switch版を待っていた理由のひとつがローカライズの改善でした。
TGS2023で本作を試遊した際には、キャラ名すら安定しておらず、「コーディ」が「コディ」になっていたりと、翻訳の粗さ以前の問題だったのを覚えています。
おそらく機械翻訳がベースなのだと思いますが、名前すら曖昧なのはさすがにどうなんだろうか…。
その時と比べれば、今回のSwitch版は改善されてはいるものの、まだ気になる箇所が残っているのも事実です。
「なんじゃこれは…」と感じてしまうような訳もありますし、ローカライズ以前の問題もあり、没入感が損なわれてしまう場面がかなりありました。


処理落ちが気になる場面も
プレイ中、場所によってはかなり目立つ処理落ちが発生します。
特にゾンビが多く出現するエリアでは動きが大きくカクつき、プレイ感に影響が出るレベルでした。
通常の探索ならまだ我慢できますが、ゾンビ相手の戦闘中に処理落ちが起こると操作がうまくいかず、やりづらくなるのは辛かった。
最後に
今回は『Undying』を紹介しました。
親子の設定はとても良く、サバイバルゲームとしてのバランスも手応えがあり、非常に良かったと思います。
それだけに、バグやエラーの多さは本当に残念でした。
良かった部分を帳消しにしてしまうどころか、ゲーム体験そのものを無駄にしかねないレベルだったと感じています。
約2年待った作品としては、「これで2年も待たされたのか…」という思いが正直なところ強かったので、Switch版はもう少しリリースを遅らせるか、思い切って見送ってもよかったのではとさえ感じました。
ゲームそのものは面白いだけに、それ以外のところで評価が大きく下がってしまうのは、非常にもったいなく思います。
それでは、また。
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