おはこんばんちは。
オリジナル版から気になっていたワイルドハーツ。
結局買わないまま時が過ぎてしまったが、Switch2でSが発売されることとなり、この機会にと思って購入しました。
それでは、『WILD HEARTS S』のレビューを綴っていきます。
作品概要
対応機種 | Nintendo Switch 2 |
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プレイ機種 | Nintendo Switch 2 |
発売日 | 2025年7月24日 |
ジャンル | ハンティングアクション |
レビュー時点のプレイ時間 | 約96時間(※体験版含む) |
レビュー時点のプレイ状況 | ストーリークリア サブクエストクリア 褒賞はすべて入手済み |
レビュー時点のソフトウェアバージョン | Ver. 1.0.4 |
良かった点
和のテイスト全開
今作の舞台「あづまの国」は、封建時代の日本を彷彿させる和のテイスト全開の世界観が魅力です。
フィールドとなる島々は、それぞれ春夏秋冬と、四季の彩りや日本らしい情緒をしっかりと感じられます。
開発を手掛けるのは『信長の野望』や『無双』シリーズでおなじみのコーエーテクモゲームス。
歴史物や和風作品で培った描写力が遺憾なく発揮され、かつて人々が暮らしていた面影を残す荒廃したフィールドには、不思議な美しさが漂っていますね。


ちなみに、獣への最後の一撃が介錯である点や最後に一礼するあたりも、世界観の徹底ぶりを感じさせますね。
戦術を広げる「からくり」を駆使した戦闘
本作の大きな魅力のひとつが「からくり」を活用した戦闘です。
バトルでは 基礎からくり と 連結からくり の2種類を使用します。
基礎からくりは、糸を使用して箱やバネなどを設置することができ、最大3つまで積み重ね可能。
例えば箱を3段積みしてジャンプ攻撃を放つことで大ダメージを狙ったり、バネを使って一気に獣との距離を縮めたり、回避に使えば通常の回避より無敵時間が長く、より効果的な防御手段になります。
6種類の中から4つを選び、各ボタンに割り当てるため、プレイヤーごとに個性が出やすいですね。
一方、連結からくりは、基礎からくりを特定の組み合わせで設置することで発動します。
例として、箱を「3つ×2列」で積み上げると、突進してくる敵を跳ね返す強固な壁に変化します。
これらを駆使することにより、戦闘には戦術性と奥深さが加わります。
マルチプレイでは、各プレイヤーが選んだ4つの基礎からくりを駆使して獣を狩る協力プレイが、非常に爽快です。
自分だけの狩場を自在に作り上げる楽しみ
先ほど紹介した基礎からくり・連結からくりに加えて、龍脈からくりもあります。各フィールドに設定された「龍脈コスト」を消費し、獣を探すレーダーや移動を楽にするジップライン、食べ物を干したり燻したりする設備から、ただの置物まで様々な効果を持つからくりを設置できます。
これにより、移動を快適にするためにジップラインを張り巡らせたり、逆に狩りには全く役に立たない趣味全開の置物や看板を置いたりと、コストが許す限り自分だけの狩場を作ることができます。
ちなみにマルチプレイでは、ほかのプレイヤーの狩場も見られるので、狩り以外の楽しみもありますね。
探索の面白さ
基本的に狩猟のために訪れる各フィールドですが、探索自体もかなり楽しいです。至る所に食料や鉱石、木材などの採集ポイントが点在しており、寄り道のしがいがありますね。
さらに、先ほど紹介した龍脈からくりをより多く設置できるようにするには、龍穴の解放と強化が必要です。フィールドの各所に散らばっているため、龍穴を探しながら歩くのも探索の醍醐味。一度見つければ、強化はマップから簡単に行える点もありがたいですね。
中でも一番楽しかったのは、ソロプレイ時にプレイヤーをサポートしてくれる「つくも」の存在でしょう。各フィールドに50体ずつ、合計200体とかなりの数が配置されており、集めるほど糸の上限が増えるため、つい探してしまいます。途中からレーダーで大まかな位置は把握できますが、フィールドは高低差があるため、それでも見つけにくい場所にいる「つくも」も多く、探索のやりがいがありました。
イマイチな点
メモ必須?覚えるのが大変な「連結からくり」
からくりを使ったアクションは、本作を面白くしている重要な要素であり、これのおかげで遊びの幅が大きく広がっているのは間違いありません。
ただし、基礎からくりを組み合わせて発動する「連結からくり」だけは、正直もう少し何とかしてほしかったところです。
まず、基礎からくりは6種類のうち4つを選択し、各ボタンに割り当てます。
そのため、「今の組み合わせでは、どの連結からくりが使えるのか」を毎回思い出さなければならず、これがかなり面倒。
せめて以下のような仕組みがあれば、もっと快適だったと感じます。
- ボタンごとにからくりを固定して、6種類すべて使える(ボタンで覚えられる)
- 連結からくり専用のリストがゲーム内で確認できる
現状ではそうした補助機能がなく、取得済みからくりの一覧から自分で探すしかないのが難点ですね。

元々相手によって基礎からくりを変えるようにしていましたが、覚えるのがしんどかったのでやめました。
近すぎ&見づらい──カメラアングル問題
本作のカメラアングルはかなり見づらく、初期のモンハンを思い出してしまうほどです。ターゲットカメラやロックオン機能はありますが、逆にカメラが動きすぎて使い勝手が悪く、正直オフにしたほうが快適な場面もありました。強いて言えば、ターゲットカメラならまだ使える…といった程度ですね。
さらに、キャラクターとの距離が近すぎます。設定で最大まで遠ざけてもなお近く、今の設定距離の2倍くらい離れていても良かったと感じます。距離が近すぎるせいで、連結からくりで作った壁が視界を完全に塞ぎ、プレイヤーと獣が隠れてしまうこともあり、何をされているのか全く分からないことがありました。
ストーリークリアまではからくり刀を使っていたため、そこまで気にならなかったのですが、クリア後に傘をメインにすると事情は一変。パリィが重要な武器なのに、相手の動きが見えないのは致命的でした。
寄生虫にご用心
マルチプレイ系ゲームでは残念ながら避けられない存在ですが、本作にも寄生プレイヤーはいます。『モンハン』シリーズでいうところのキャンパーや、仲間が戦っているのに探索ばかりしているプレイヤーですね。
ちなみに、助けを求めるタイミングは、開始時だけではなく狩猟開始時にも行えるので、「探索してないで、戦闘した時に依頼しろボケが」と思わなくはない。
本作を実際にプレイしてみた印象ですが、最近のモンハンと比べると本作は難易度が高めに感じます。そのため、ぬるま湯に慣れてしまい、戦闘についていけない人がそういった行動に走っているのかもしれません。ただ、世界観的にも3乙覚悟で挑み、結果散るくらいがちょうど良いと思います。
とはいえ、俺が実際に遭遇したのは2回程度なので、そこまで多くはないと思います。もし見かけたら、即ブロックすれば問題ないでしょう。
最後に
今回は『WILD HEARTS S』を紹介しました。
無印『WILD HEARTS』の頃から気になってはいたものの、結局プレイせずに時が経ちましたが、Switch2版の発売を機にダウンロード版を購入しました。
結果としては買って大正解で、気がつけばSwitch2タイトルの中で一番プレイしていました。ちなみに『モンハンワイルズ』よりも遊んでおりました。
同じハンティングアクションではありますが、『モンハン』シリーズとはしっかり差別化されていて、どちらにも良し悪しがあると感じました。特に『WILD HEARTS』はシリーズ初作ということもあり、まだまだ獣の種類や武器の種類追加やカメラの改善など、伸びしろが十分にあります。もし次回作が出るなら、かなり期待できそうですね。
続編の発表があれば、間違いなく嬉しい一本です。
それでは、また。
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