おはこんばんちは。
夏は比較的涼しいと言われた北海道ですが、ここ数年は真夏日も珍しくなく、今年は猛暑日が続くほど、特に夏が続いています。
エアコンがあれば少しはマシになりそうですが、残念ながらそのような文明の利器はないため、代わりに涼しくしてくれそうな本作を買ってみました。
ということで、『夜廻』のレビューを綴っていきます。
作品概要
対応機種 | Nintendo Switch※1 PlayStation Vita※2 Windows(Steam、DMM.com) iOS Android ※1 夜廻と深夜廻のセット ※2 PlayStation Vita TV対応 |
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プレイ機種 | Nintendo Switch 2 |
発売日 | 2015年10月29日 PlayStation Vita 2017年10月25日 Windows(Steam) 2018年10月25日 Nintendo Switch 2019年1月25日 DMM.com 2019年8月29日 iOS Android |
ジャンル | 夜道探索アクション |
レビュー時点のプレイ時間 | 約4時間20分 |
レビュー時点のプレイ状況 | ストーリークリア 収集要素は未コンプ |
レビュー時点のソフトウェアバージョン | Ver. 1.0.0 |
プレイ動画
良かった点
可愛いグラフィックとは裏腹な不穏な雰囲気
愛犬ポロと一緒に散歩する主人公の女の子。最初はとても可愛らしいグラフィックだと思っていましたが、チュートリアルで石を投げた際、ポロがそれに飛びつき、轢かれてしまった瞬間──血の描写が出たあたりから、本作の不穏な雰囲気を感じました。
正直、本作で一番高揚したところかもしれません。


ちなみに、この時点でポロが亡くなるわけではないようですが、姿を消してしまったことで主人公の姉が探しに行くことに。しかし姉も戻らず、主人公は一人で探索に向かうことになります。
ジャンルとしてホラーとは明記されていませんが、夜の探索で感じられるであろう恐怖をしっかりと描こうとしている作品だと感じました。

イマイチな点
探索アクションとしての面白さが無い
本作では探索中に数多くのお化けと遭遇します。ほとんどのお化けは、途中で手に入る懐中電灯を照らさないと姿が見えず、捕まってしまえば即死です。避ける方法はキャラクターの移動のみという非常にシンプルなものですが、特定の場所に隠れてやり過ごすこともできます。

隠れている間は画面上に赤いエリアでお化けの位置が表示され、離れていったかどうかを確認できます。ただし、お化けの種類によってはこの方法が全く通用しないこともあるようです。

システム自体は分かりやすいものの、探索の楽しみはコレクションアイテム収集くらいなのでで、寄り道要素は薄めです。そのため、サクサク進めたいところですが、お化けの存在が行動を阻害する場面が多く、正直ウザさを感じることもありました。
たまにゲージ管理や進行ルートを意識する必要がありますが、それでもやっていることは「避けながら歩く」だけなので、プレイ中に単調さが目立ってきます。クリアまで4時間程度と短いのは、逆にイライラが溜まる前に終わるという意味では救いですが、この内容でアクションゲームと呼べるかは少し疑問です。
もっと緊急回避や多彩な操作ができる、ゴリゴリのアクション要素がある作品をプレイしたくなりますね。
本当にため息や文句ばっかり言っていたように思います。
ラストはモヤモヤが残るストーリー
本作のエンディングは、とにかくスッキリしません。
愛犬ポロと、ポロを探しに行って行方不明になった姉──この二人を見つけるという目的は達成できますが、最後になぜあのような出来事が起きたのかという核心部分が一切語られず、プレイ後には強いモヤモヤだけが残りました。
途中で「もしかしてマルチエンディングなのでは?」と思ったものの、そういう仕掛けもありません。
ただひたすらノロノロと歩き、探索させられた末に迎える救いのないラスト…最後までプレイヤーに救いを与えてくれない物語でした。
昼間に捜索したら良くない?と考えてしまう理由
本作をプレイしていて、どうしても頭から離れなかった疑問があります。それは──
「なんで昼に捜索しないの?」
初日はまだ理解できます。愛犬を探しに行った姉が帰ってこないから、遅い時間だけど今すぐ探しに行こう、というのは筋が通っています。でも2日目以降は違いますよね。昼間に探せば済む話で、わざわざ怖い思いをしながら夜を選ぶ理由が見えてきません。「昼は何してたん?」という疑問が常に頭の中をぐるぐるしていました。
ストーリー的にも「夜じゃないといけない理由」が描かれていないので、その不自然さが気になります。
本来ゲームを遊んでいる最中にこういう疑問を抱くのは野暮だとわかっているのですが、探索部分があまり面白くないからこそ、余計なことを考えてしまうあたり、一人の時にありがちな反芻思考に近いのかもしれません。
ゲームに限らず、何かに没頭していればネガティブなことは考えないし、気にならないので。
最後に
今回は『夜廻』を紹介しました。
先日公開されたNintendo Direct ソフトメーカーラインナップ 2025.7.31で『ほの暮しの庭』が発表されて以降、中古相場が上がっているように感じたので、手が届かなくなる前に中古で購入してプレイしました。購入価格は5,000円ちょっとです。
最終的には5,500円で売却したため、手数料を差し引いても実質500円ほどで遊べた計算になりますが、それでも正直「5,000円払ってまでプレイする作品ではなかった」というのが本音です。
今でも「これがアクションゲームなのか…」という疑問は拭えません。
少しでも涼めたらと思って夜にプレイしましたが、正直そういう演出による驚きがあるだけで怖さは無いので、これだったら『零』シリーズのような本格的なホラーをプレイした方が涼めますね。
それでは、また。
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